先日ホホホ座を訪れた。前回訪れたのは心斎橋の店を閉じた2019年だったので、トーク前に見ておきたかった。(今回は心斎橋パルコでのトーク → 詳細)
二条で昼食とケーキを食べ、バスで向かった。ワクワク、なんだかある意味ドキドキで少し心配? 前面道路から入口までの空間が不思議な感じだが、5年前を思い出した。ドアが開くとレジで仕事する山下くんの姿が目に入った。突然行ったので山下くんが驚いた顔をして『(京都の)視察ですか?』『トークをするから店を見ておきたくて』私は顔を見て安心し、ホッとした。
ちょうどいい頃合いの大きさだ。この広さなら疲れずにすべての棚を見ることができる。入口すぐの平台にはベストセラーは見当たらないが、見たくなる本が多い。何でもあるけど欲しい本がない店とは真逆で、時を忘れる店だ。同行した妻も何冊か熱心に見ていた。というのも一般的な料理書もあるし、児童書もある。とはいえ味気ない本屋ではない。結構高額なアート書もある。客層の偏りをなくそうとしているのかな?あくまでも入りやすい本屋を心掛けているのかな?彼はジュンク堂のような大型書店があって初めてホホホ座のような店も成立すると言ってた。トークでは役割分担、存在意義についても聞いてみたい。
山下くんが「本屋の本音まるだしで話します。スタンダードブックストアの将来についても一緒に考えます」とツイートしてくれていた。スタンダードブックストアの将来…ありがたい話だ。
どんな店を目指してるの?と言われると、通を唸らせる店はできないし、やりたいとも思わない。私は、自分自身が優れた読書家じゃないから、これまでの読書量も知れているから、私のような大して本を読まない方に対して、本を読んだ方がいいよという私なりのメッセージを込めてハードルの低い店をつくっているつもりだ。「心斎橋の店があって救われました」とよく言われるが、それが一番うれしい。時代も違うので心斎橋のような店はできないけれど…そんな風に、立ち寄ればホッとできる店がやりたいのは当初から変わらない。山下くんが著書で書いていたように、又吉直樹はじめ、芸人、タレント、著名人に本を読むということがクールなことだとアピールしてもらうようなことも本へのハードルを下げるきっかけだと思う。いま本屋に足を運ばない人に来てもらえるようなアプローチは必要ではないだろうか。そもそも私はいつもリングの上ではなく場外乱闘ばかりしてきたような気がするので、何と言われてもいい。山下くんが駄菓子屋やタバコ屋の店主風にレジに入っているのなら、私は立ち飲みの店主風にレジに入ろう。
山下くんが本書最後で『ペラペラと話してきた僕は、自業自得の人生真っただ中です。目の前の悩みと真剣に向き合えば折れてしまいそうです。だから僕は、一瞬の幸せに生きようと思っています。ラジオからいま、坂本九の「上を向いて歩こう」が流れてきました。』と書いていた。自業自得ってどういうことだろう?それも聞いてみたいし(私も自業自得のような気がするのでw)、そもそもガケ書房からホホホ座への変遷についても改めて聞きたい。
それなりにいろいろ経験してきた50代と60代のおっさんのあがきざまをぜひ見に来てください!!
STANDARD TALK 37
新刊『君はそれを認めたくないんだろう』認知会・大阪編 ホホホ座座長山下賢二トーク
日時|2024年3月22(金)18:30-20:00
場所|心斎橋パルコ4F 丸福珈琲店Good Old & New Edition
料金|¥1,650(1ドリンク&お土産付)
※当日18:30までに会場にお越し下さい。会場は自由席です。
登壇|
山下賢二(ホホホ座座長)
中川和彦(スタンダードブックストア)
●予約および参加方法:
メール本文に【3/22丸福イベント参加予約】【お名前】【電話番号】【人数】【山下さんへの質問】を入力して、
shinsaibashi-event@parco.jpへお送り下さい。
※定員に達し次第、締め切りとなります。