2022 年 11 ⽉、愛媛県松⼭市にある「サントリーバー露⼝」が 64 年の営業に幕を下ろしました。同店の名物はハイボール。「サントリー⾓ハイボール<濃い⽬>」の味のモデルとなったそれは、松⼭市⺠だけでなく、全国の著名⼈からも愛された⼀杯でした。
閉店となった現在、その⼀杯を同店で味わうことができません。そこで今回は、同店の歴史を綴ったリトルプレス「サントリーバー露⼝ 12 ストーリーズ+」(青舟社刊著者であるフリーライター阿部美岐⼦⽒を招き、「サントリー⾓ハイボール<濃い⽬>」の露⼝流楽しみ⽅講座や同店の魅⼒を、ハイボールを飲みつつ語り合うイベントを開催します。
もちろん、「サントリーバー露⼝ 12 ストーリーズ+」、松山及び愛媛に関する伝統、文化、歴史、風俗などをテーマにした雑誌「松⼭百点」、「ポストカード」セットの販売もいたします!
さらに!貴重な「バー露口」グッズも展示いたします!
お見逃しなく!
18:30〜 挨拶(中川 → 著者/阿部 → 編集者/藤川)
18:45〜 サントリーバー露⼝秘蔵映像放映
19:15〜 阿部:「サントリー⾓ハイボール濃い⽬」の露⼝流美味しい飲み⽅、⾃宅でできる露⼝流ハイボールの作り⽅講座
19:35〜 阿部、藤川、中川による露⼝思い出トークショー&質疑応答
21:00頃 閉会
イベント中は「露口」に想いを馳せてジャンジャン飲んでください!角ハイボール等ドリンク、アテの販売いたします!
会場 | スタンダードブックストア2Fギャラリー |
日時 | 1月21日(土) 18:30〜 /21:00頃終了予定 |
出演 | 阿部美岐⼦ 藤川満(青舟社) 中川和彦(スタンダードブックストア) |
料金 | ¥1,500(税込)※サントリー⾓ハイボール<濃い⽬>350ml ⼀本・ポップコーン+記念コースター付 ※追加オーダー、もちろん承ります! *定員になり次第締め切りとさせていただきます。 |
予約 | (1)来店 2Fレジカウンターへ (2)電話 06-6796-8933 (3)E-mail info@standardbookstore.com ❶イベント名… 『サントリーバー露⼝』名店のハイボールを楽しむ会 ❷お名前 ❸お電話番号 ❹人数 をお送りください (4)通販 スタンダードブックストアBASE でお買い求めください。 |
ちなみに通販でご購入の方にあいさつ文を同封しているのですが、こちらは「サントリーバー露⼝ 12 ストーリーズ+」を紹介した回です。↓
四国はそれなりに訪れていたが、不思議と愛媛県には縁がなかった。スタンダードブックストア茶屋町オープン時にお世話になった(株)NINO の二宮君に誘っていただいて松山を訪れたのは道後オンセナートでトークした2014 年だったか、若しくはその前年だ。以前自宅で本棚を整理している時に出てきた古いアルバムにまだ幼稚園にも通っていない頃の写真があり、道後温泉が写っていたのでいずれにしろ 50 年ぶりくらいになる。当時は恥ずかしながら距離感がなく高松のお隣くらいに考えていたが、高松からでも随分時間がかかる。幸いなことに大阪からはピーチが飛んでいて、バスより安価であっという間に着く。と書いていて心配になったので、いまピーチのサイトを見たら松山便がない。コロナ禍の措置なのか?以前は1日2便飛んでいたこともあったのでコロナ禍が収まれば復活して欲しい。それにしてもコロナ、、、だ。
どこへ行っても居心地のいい飲食店を探すのだが、私にとってとりわけバーは大切だ。アフターファイブ(もっと早いこともあるが)のスターターの場合もあるし、はしごの途中もあり、散々飲んだ挙句の締めの場合もある。 バー露口は二宮君たち地元の連中に連れられて3、4人で行った。はしごの途中に立寄り、なんの予備知識もなかった。扉を開けると、奥まで一直線にカウンターが伸びていて左側がバーテンダーの聖域、威圧的な重厚感もなくシンプルでセンスのいい好ましい内装。思ったより広い店だなと感じた。そう感じたのはカウンター席と右側の壁との間の通路が広いからだ。通常奥に細長い店はこんなに間口が広くはなくて席の後ろの通路も狭く、それがいかがわしさを生み、ある種バーらしさを醸すがこの店は違う。開放感がある。しかし、バーらしさを失わない絶妙な雰囲気。この本にも出てくるが、サントリーバーは普通のサラリーマンが健全にバーを楽しめるようにと始まった。そのモデルのような店だ。マスターはお客とベラベラ喋るタイプではなくどちらかというと寡黙なタイプだ。しかし愛想が悪いというのではない。祖母がサントリーバーをやっていた話をした時やバック棚にあるリサ・ラーソンの置物が気になって話かけた時はなど熱心に話して下さった。真っ直ぐな方。もっとも奥様の朝子ちゃん(ちゃん付けて申し訳ないが、朝子ちゃんというのがピッタリ)がとてもいいタイミングで話しかけて下さるのでマスターはお酒に集中するだけでいいのだが。松山に行くと必ず寄ってしまうバー露口。ひとりでもよし、数人で飲むのも楽しめる。もちろん酒はうまいが、それだけではなくわきまえた客とカウンターの向こうのご夫婦がつくるここにしかないこのバーの雰囲気をぜひ味わって欲しい。
併せて、バー露口も載っている切り絵作家 成田一徹の素晴らしい作品集『NARITA ITTETSU to the BAR』もオススメ。 追記:惜しまれながら2022年9月末で閉店されました。