【EVENT】4/29(土)19:00 NC4号刊行記念、加藤直徳 & Friends トーク『雑誌な生き方』

スタンダードブックストア心斎橋を閉めた2019年、年末の夕方に「突然すみません。今日大阪泊なのでお時間あれば茶かビールでも！」とメッセージがあった。送信主は元TRANSIT編集長、加藤直徳さん。いわば失業中だったので毎日自宅にいたのだが、指名手配されると断れない私だし、加藤さんには心斎橋で何度もトークイベントを開催していただいてお世話になっているので、20時に明治屋を待ち合わせた。新雑誌NEUTRAL COLORSニュー・カラーのダミー版を見せられた。妻に「急な来客であべので軽く会って来るわ」は軽くで終わらず、、、　その時のことをインスタで発信してます。　→　Instagram

上にも書いたがTRANSITの刊行記念トークを加藤さんには何度もやってもらっている。毎回写真家をゲストに呼び、加藤さんは気だるそうにトークする。照れ屋な人なんだと思う。SNSで見ると発売日ギリギリまで印刷工場に出向き不眠不休で色の載り具合をチェックしていた。その狂気なイメージとトークとのギャップが好きだった。いつだったか「加藤さんは飽きているのではないか？」と感じた。TRANSIT、若しくは「雑誌」というものに魅力を感じなくなっている気がした。ある時トークの進行役が副編集長になった。私が加藤さんに感じた思いは確信となった。ほどなくして彼はTRANSITを離れ、紆余曲折を経てATLANTISを創刊したが、私にはどうもしっくりこなかった。思った通り加藤さんはモガキ、アガキ、悶絶していた。

メッセンジャーを遡ってみると

「これまでの延長でATLANTIS作ったのですが、自分の中で強く風が吹かず、ひとしきり落ち込んだ後、1から作ることにしました。NEUTRALを生み出した頃と同じ気持ちです。」創刊号のクラウドファンディング　→　こちら

加藤「印刷工房を立ち上げようと思っていて場所は東京以外で探しています。また何か一緒に出来たらうれしいです。」「自分で作って自分で売る工房で、作りたい人に編集デザイン的なアドバイスもしたいなと。」
中川「これからの出版はもっとカジュアルになると思うので、相談したい人は増えると思います。僕はそれぞれの技術、能力はないけど、人と人をつなげることができればと思っています。本に関するあれやこれやよろず相談所みたいな感じですかね。」
加藤 「そうですね。入り口はカジュアルで高度な編集を施すアドバイスをしたいです。劇的にプロの仕事になるので。やはりドイツとかオランダのレベルはすごいです。」

新雑誌NEUTRAL COLORSニュー・カラー、手に取ればわかるが、「アホ」な雑誌だ。手間暇かかりすぎるくらいかかっている。印刷、製本、そして売り方も。どの号も全力投球。面白い。生活のことを考えると、手応えはあるが、おそらくまだまだ暗中模索という感じだろう。先日4号が刊行された。「今度こそスタンダードでイベントやりたいです」と加藤さん。ずっとイベントをやろうと思っていたが、コロナもありなかなか叶わなかったがようやく辿り着いた。

2018年7月、スタンダードブックストア心斎橋で『雑誌2018 ＃2』とうイベントを開催した。新雑誌ATLANTISについて好き放題語る会。厳しい意見も出たが、そこにいた全員が雑誌の可能性を信じていた。その様子は　→　『雑誌2018 ＃2』

で、今回のトークイベントは加藤さんからの提案で『雑誌2018 ＃2』登壇者（竹内厚ｘ原田祐馬ｘ多田智美ｘ白井瞭ｘ中川和彦）＋デザイナーの飯田将平君が加藤さん、加納さん（本誌アートディレクター）雑誌について語ります。めっちゃ豪華！！

TRANSIT、ATLANTISからNEUTRAL COLORSニュー・カラーへの変遷、雑誌の役割・可能性、印刷・製本・編集等本づくりとは？そして雑誌をつくるという生き方等々、気になる要素満載です。本、紙、印刷好きのみならず、生き方に迷っている方、ぜひお越しください！！